10/7エビちゃん
雨の日、レインコートに近い格好のまま、
薬屋さんで買い物をしていた。
化粧品コーナーで「エビちゃん」のポスターを発見。
さほど思い入れもなくただ眺めていたら後ろから声が・・。
「お客さま」
まさか僕の事ではないと思い、さらに眺めていたら
もう一度
「お客さま・・」
振り向いて見たら化粧品を勧める中年の女性が立っていた。
僕のその日の出で立ちでは後ろから性別が判断できなかったのか?
どうやらショートヘアーのオバサンにでも見えたらしい。
その女性は僕が振り向いたら、
森で鹿に出くわしたかのように一瞬目をむいて驚き、
「失礼いたしまし」
と最後の「た」を発音することなく、
あわててカウンターの奥に消えていった。