Kenjiro Sakiya: 10/7エビちゃん

2006年10月07日

10/7エビちゃん

雨の日、レインコートに近い格好のまま、
薬屋さんで買い物をしていた。

化粧品コーナーで「エビちゃん」のポスターを発見。
さほど思い入れもなくただ眺めていたら後ろから声が・・。
「お客さま」
まさか僕の事ではないと思い、さらに眺めていたら
もう一度

「お客さま・・」

振り向いて見たら化粧品を勧める中年の女性が立っていた。
僕のその日の出で立ちでは後ろから性別が判断できなかったのか?
どうやらショートヘアーのオバサンにでも見えたらしい。

その女性は僕が振り向いたら、
森で鹿に出くわしたかのように一瞬目をむいて驚き、

「失礼いたしまし」

と最後の「た」を発音することなく、
あわててカウンターの奥に消えていった。

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